2021年11月10日、朝起きたとき外を見ると、少し雨が降っていました。
そんな中 神戸市立住吉中学校 にて弊社が進めている「中学生だからできる!プロジェクト2021」が開催されました!
午前8:30頃、住吉中学校の体育館にて、車椅子利用者である三木谷さんのお話から本プロジェクトはスタートしました。
ご自身が車椅子生活になった経緯・リハビリ期間中のお話から、日本のバリアフリーの現状について、合理的配慮のお話まで幅広くお話していただきました。
朝一で眠いだろうし、だんだん顔が下がってしまう生徒がでてくるかなあ~とみていましたが、住吉中学校の生徒さんは皆、真剣に前を向いて話を聞いてくれていました!
お話が終わり、いよいよフィールドワークへ移っていきます。
朝は空が曇っていましたが、フィールドワークの時間になるとだんだん雲が流れていき、うれしいことに晴れた状態でフィールドワークをすすめることができました!
「車椅子の開き方知っていますか?」という問いかけから学習は始まり、8名ほどの少人数のグループに分かれて、大学生とともに校内・校外周辺を回っていきます。
今回も、いつもと同様に車椅子に乗る側と通す側の両方を体験していただきました。
神戸市の山の上に位置する住吉中学校の周辺は、長い坂道や急な坂道、踏切り、狭い歩道、でこぼこな道…トラップがたくさんあり、生徒たちに学びを得てもらうのに”もってこい!”な地域でした。
校外では、「商店街から駅までの道を案内するとき、左右どちらの道を勧めたほうがいいでしょうか?」というふうな問題形式で、実際に左右両方の道を通ってもらった後でそれぞれの考えを共有し、生徒たちがグループのみんなと一緒に答えを探っていく場面もありました。
自分たちが普段通学の際などに何気なく通っていた学校周辺の道。車椅子で通ってみると…という発見もたくさんしてくれたようです!
トラップは、校外だけでなく実は校内にもありました!
例えば、階段の横に設置されているスロープ。実際に車椅子で通ってもらいましたが、坂が急すぎて中学生一人の力では支えきれず、何人かが補助に入ってやっと…という場面もありました。
バリアフリーのために作られたはずのスロープでも、実際にその場所を車椅子で通ってみると、想像以上の急な坂にびっくり、、、。
「バリアフリー」という言葉の意味について、文字だけではなく、実体験としてその本質に気付いてくれました。
中学生である皆さんがこのことを体験してくれたことには、大きな意味があると思います!
最後は、気づきや学びをグループ内で共有する時間です。
フィールドワークを終えての感想や、気づいたこと、印象に残った場所、今後何を気を付けるか…などなど、一人ずつ発表し、グループ内で様々な意見を共有しました。
自分の考えをみんなの前で言うことに対して苦手意識がある人も多いですが、声に出して自分の意見を言うこと、それを聞くことはとても大事なことなので、全員に発表してもらいました!
みんながそれぞれ自分の言葉で、学んだことを伝えようとする姿が素敵でした。
住吉中周辺は、踏切、狭くて急な坂、人通りの多い道など、多くの不安要素がありました。
そんな中、大きな事故やケガもなく無事に終了することができたのは、住吉中の先生方や地域の方々、関係者のみなさま、集まってくれた大学生の皆さん方のご協力のおかげです。
しかし、やはり一番は中学生たちの目の前の物事に対するまじめな姿勢があったからだと思います!
フィールドワーク中に話した注意点やポイントなどもしっかり聞いてくれていて、そのあとの共有の時間では全員が自分の考えを発言することがきちんとできていました。
中学生たちの、目の前のことに興味を持ち素直に向き合おうとする姿勢に、私たちも刺激を受けました。
終了後のアンケートには、
「自分の住む町が障がいをもつ人たちには優しくないことを知った」
「見かけたら助けてあげたいと思う」
「乗っているのは楽だと思っていたけれど怖かった」
「坂道を推したり下ったりするのが大変だった」
などなど、それぞれが色々な学びや気づきを得てくれたようです!
また、「大学生と楽しく話せた!」や「教えてくれた人が面白かった」
などの声も多数あり、うれしい限りです☻
生徒様にとっても記憶に残る一日になっていれば幸いです。
学校という社会の中で過ごしていて、これから社会に出ていくための準備をしている段階にいる中学生たちですが、その彼らが今、”多様な視点に気づく”ということは、持続可能な社会を目指している現代社会において、とても大きな意義があることだと思っています。
また、彼らよりも広い社会で過ごしている私たちも、まだまだ中学生たちに気づかされることがたくさんあり、気が抜けませんね!
幅広い年代の人たちが一緒になって、持続可能な社会、「私たちにとって良い社会」を目指すことは、改めて素敵なことだなと感じています。
それから、本プロジェクトの醍醐味でもある地域へのポスター配りは、一月に開催する予定です!ドキドキしながら中学生がポスターとともに活動を伝えに行くので、住吉の皆様はぜひお受け取り下さい!
弊社は今後も、プロジェクトの全国への拡大を目指して、「中学生だからできる!プロジェクト」を全力で進めてまいります!
ご協賛いただいた、個別教室のトライ 住吉駅前校さま・松原眼科クリニックさま・らいぶ鍼灸整骨院さま・自立学習RED 住吉教室さま・とよた内科クリニックさま・ヨネダ歯科医院さま
授業にご協力していただいた、郵便局の皆様・公益財団法人日本ケアフィット教育機構さま・大学生スタッフの皆様、本当にありがとうございました!